お知らせ詳細

三上栖蘭主宰・有秀展の移動展として神戸展が第19回展から第30回記念展(2010年2月)まで通算6回開催されました。第20回展では更に足を延ばしウィーン・パルフィー宮、第25回記念展では四国・高知県、第30回記念展では原田の森ギャラリー東館で開催しました。
第25回記念展(2005年2月)のテーマは「宇宙」。軸装も各自工夫するという、軸装とのコラボレーションも課題として設定されました。
三上栖蘭会長の「気」は、“目では捉えられないが全宇宙を支配するもの”、“人類のみならず全ての生命の存続を支配するもの”といいます。
作品は穴あき紙(楮紙の繊維)に見えない気を如何に見せるかと苦心された作です。「玄虚を觀る」は、心の中の「宇宙(玄虚)」をどう表現するかという課題を、日本の伝統的な仮名文字の料紙の上に書すことで“日本の美の宇宙”を表現されました。表装の黒地・波模様と仮名料紙の色調との融合が見事です。

阪神・淡路大震災を経験した神戸への想いは、第40回展(2020年2月)の「鎮魂」に結実しています。1981年2月銀座で呱呱の声を上げた有秀会書展の最後を飾る三上先生の作品の一つとなっています。
